小さな子どもが家に置き去りにされ、死亡する事件が相次いでいます。母親だけを責めても何の解決にもなりません。父親は何をやっているのかと言いたくなります。
どこにも頼る人がいない孤立した保護者の弧育てを救おうという動きが出てきています。
自らの家を駆け込み寺とする社会福祉士
生活が困窮しているシングルマザー、夫が育児に協力してくれない、実家を頼れない、信頼できる大人が近くにいない・・・
困った人の駆け込み寺となっている大阪市の社会福祉士の女性のもとにはさまざまな事情で女性達が実を寄せるとのこと。
まずは自分を信じてもらうことが大切、と訴えかけます。
ここを頼ってきた母親によると、自治体の保健婦は度々訪れてくれますが、「どうやって育てるのか」「子どもは施設に入れた方がいいのでは」などと言われることが多いそうです。
周りの大人から「あなたはちゃんとした親ではない」という前提で見られている気がするそうです。
まずは、あなたは無理と決めつけず、守ってくれる人がいてくれることで救われると話しています。
誰かが手を差し伸べなければこの母子を救えない!
ここ何年も、母親が子どもを置き去りにして子どもが餓死してしまう事件が多くありました。
しかし、当事者の母親を責めても子どもは救えません。どうして母親の責任ばかりが強調されるのか。納得がいきません。
父親の関りや、家庭という基礎基盤の弱い若者の子育てをどう支援するか。なかなか社会的な議論は深まらず、当事者へのバッシングのみで終始してしまうようでは、同じような事件が繰り返されるだけです。
1人で子育てをするのは絶対に無理です。誰かに「つらい、助けて」と言える社会にしなければなりません。
もっと気軽に子どもを預けられるようになれば
仕事や病気以外の理由で子どもを一時保育してもらおうとすると、とてもハードルが高い日本。海外のようにもっと気軽に安価にベビーシッターを頼める社会になることを望みます。
2021年には、やっと日本でも緊急避妊薬が薬局で手に入るようになります。欧州やアジアなど世界68か国ではとっくに薬局で買えるようになっており、日本は遅すぎるとも言われていました。
価格は4500円。ジェネリック薬も発売されるそうで、こちらは3500円です。
望まない妊娠を防ぐことができれれば、困った末に出産する母親が減るかもしれません。
ネグレストや児童虐待が減ることを祈るばかりです。
2020年10月21日(水)朝日新聞朝刊より出典