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注目の「産後ケア施設」お笑いタレント キンタロー。さんも利用

2020.04.10 |

出産後の母親を支援しようと産後ケア施設が広がりを見せています。お笑いタレントのキンタロー。さんが今年1月に長女を出産した時に利用し、注目を浴びました。

近年必要性が叫ばれている産後ケア施設

出産後の女性の身体は大きなダメージを受けています。分娩により骨盤がゆがんだり、会陰切開の傷跡が痛んだりします。帝王切開をしたため、痛みで自由に身動きができない人も。
出産後には女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少し、不安を孤独を感じやすくなります。幸せホルモン「オキシトシン」の分泌が増え、赤ちゃんに愛着が湧く一方、他者への攻撃性が増すともされています。
一日中泣く赤ちゃんに、食時も満足に取れず、夜も眠れず、母親は「こっちが泣きたい気分」。

核家族が増え、周りに親や親族がいない人も多く、産後のサポートが受けられない人も多いです。また、高齢出産の増加で親も高齢になり、頼れないこともあるでしょう。夫は残業と出張ばかりで協力してもらえない人も多いかもしれません。

産後ケア施設は、出産後の女性の身体と心をケアしてくれる、なくてはならない施設です。授乳指導や子育て支援なども行っています。

産後ケア施設3タイプ

産後ケア施設は大きく分けて3タイプ。①宿泊型、②日帰り型、③アウトリーチ となっています。

①宿泊型
一定期間宿泊し、個別にケアを受けられます。利用料は1泊2日で5,000円~6,000円です。
②日帰り型
日帰りで集団あるいは個別でケアを受けられます。利用料は1,000円~3,500円です。
③アウトリーチ型
助産師が自宅に出向いてケアします。利用料は1,000円以下です。

利用したお笑いタレント キンタロー。さん、「とても助かった」

区役所に母子手帳をもらいに行った際、窓口の人が状況を聞いてくれたそうです。既に両親は亡くなっていること、夫の両親は九州でサポートに限界がありました。そこで紹介されたのが産後ケア施設でした。
キンタロー。さんは、赤ちゃんが産まれたら当たり前に母乳があげられると思っていたそうですが、実際は違いました。

完全母乳ができなくミルクを併用することに、助産師さんから大丈夫と言われ、安心したそうです。
また、乳房や足のむくみのマッサージをしてもらったりしたそうです。
産後ケア施設は日本ではまだまだなじみが浅く、どちらかの両親が世話するもの、という概念が強いです。

キンタロー。さんは、自治体の補助金が受けられる施設を増やすことを希望するとのこと。もっと女性が「赤ちゃんを産みたい・育てたい」と思える環境を整えてほしいと言っています。

2020年2月26日(水)朝日新聞朝刊より出典