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子育て中のママが自分達で「働きやすい美容室」を作った!

2020.12.25 |

長時間労働が当たり前だった美容業界に新しい風が吹きました。小さな子どもを育てるママたちが、自分達の働きやすい環境を追求しつつ、美容院を開業したとのこと。今話題になっています。

今までの美容室業界の常識を覆す!?

横浜市泉区弥生台にある美容室「soel」。2018年10月にオープンしました。スタッフ3人は全て小さな子どもを育てる母親とのことです。

横浜市泉区 美容室「soel」
http://www.soel-beauty.com/

代表の関口さんんは2010年に長男を出産。当時の美容業界は過酷な労働条件がむしろ当たり前で、家事や育児との両立が極めて難しかったと言っています。
以前、関口さんは保育園ギリギリまで子どもを預かってもらっていました。それでもはやめに職場を出ることに負い目を感じていたそうです。
長男が体調を崩して入院した時はそばにいてあげたいのに働きに出る自分を攻めてしまい、自分はひどい母親なのかも、と悩んだそうです。これは働く母親なら誰でも経験があるでしょう。
そこで関口さんは独立にあたって、子育てと両立できる美容室の運営を考えました。

広がる共感の輪。「ここで働きたい!」というママさん美容師も

美容室「soel」は一般的な美容室とは大きく異なります。

①営業時間は9:30~17:30
②一人の施術時間をたっぷり設定
③日曜・祝日は定休日
④技術講習会は休日ではなく平日に行う

関口さんの夫はサラリーマン。残業もあり、家事や育児の分担には限界があります。
長時間の営業を求めていない客層もあると割り切って、短時間集中型の美容室にしたそうです。
そんな店のコンセプトに共感し、二人のママさんがスタッフに名乗りを挙げたそうです。
「日曜・祝日が定休日なので、保育園以外の預け先を探さなくてよい」
「夕方に仕事が終わるので、家事や育児の時間が十分に取れる」
など、求めていた働き方ができるからです。
子どもの急病などの時はスタッフ間でフォローし合います。

育児中の母親にとって、男性の働き方に合わせる=普通のこと、ではないのです。

予約は2か月先まで一杯!

お客さんに来店の動機を聞くと、子育ての悩みをスタッフと共有し合えるから、という人もいるそうです。確かな共感の輪が広がっていることが分かります。

関口さんは長く楽しく美容師を続けていきたいと語っています。子育てをしながら無理なく好きな仕事が続けられる社会が普通に訪れることを望みます。

2020年12月9日(水)朝日新聞朝刊より出典