目指せ保育士!保育スクールパーフェクトガイド

目指せ保育士!保育スクールパーフェクトガイド menu

父親の産休の申請、2週間前でもOKとする動きがあるが・・・

2020.11.20 |

父親の育児参加の必要性が叫ばれていますが、まずは大きく制度を整えていき、変えていこうとする政府。
この度、父親の産休の申請を2週間前でもOKとする案が浮上しています。しかし、厚生労働省や経営側からは反対意見もあり、慎重に話し合いを進めなければならないようです。
保育園では2人目・3人目が生まれる家庭をよく目にします。2人目・3人目こそ、上の子どもたちを見るために男性が産休・育休を取得してほしいです。

子どもが産まれた直後の産休、男性の取得が進むか

子どもが産まれた直後に取得する産休。現在は女性にしか認められておらず、産前の8週間と産後の8週間。この間には就労させてはならず、母体の回復を主な目的としています。
厚生労働省は、父親にも産休を取得してもらおうと新制度を検討しています。
そこで、2週間前までに申し出れば、休むことができる新たな休業の枠組みを作る原案を審議会に示しました。

もっと規制を緩和して男性が産休育休を取りやすくしたい

現在の育児休業は、取得1か月前までに申し出る必要があり、期限を緩和して休みやすくする狙いがあります。
しかし、経営者側の委員からは、代替え要因の確保が難しい、と反対意見が出ています。そのため、新制度の行方は定まっていません。

父親の産休、原案はどんななの?

原案では、子どもが生後8週間までの間に、父親が計4週間ほどの休業を分割して取得できるようにするとしています。
また、現在の育休制度では災害発生時のような緊急事態を除いて就労が認められていませんが、新たな制度では、あらかじめ予定された仕事をすることは認めるとしています。
しかしこれでは産休を取得中でも普段と同様に働かされる可能性があり、境目がうやむやになってしまうでしょう。
労使や有識者でつくる審議会でも「休むならしっかりと休むべきでは」という意見が相次ぎました。

もっと男性の育児休業取得率を上げるための新制度だが・・・

現代低迷している男性の育児休業制度。2019年、女性は約8割程度で推移していますが、男性は7.48%と他の先進国に比べ低い水準にとどまっています。
しかも、5日未満という人が56.9%。5日~2週間未満という人も27.6%となっています。
なかなか長期間仕事を休めない雰囲気や、収入減の不安、育休後の居場所の心配などもあるでしょう。
これらをもっと引き上げるための新制度ですが、男性だけを対象とすることについても、「男性は休業期間は短くていい」という形が定着してしまうのも心配といった声もあります。

2020年11月13日(金)朝日新聞朝刊より出典