広島県の福山市とその周辺地域の保育士や保護者が活動する福山保育団体連絡会。
福山保育団体連絡会が、保育士増員を求めて福山市に7426人分の署名と要請書を提出しました。
新型コロナウイルスで現場は疲弊
新型コロナウイルスが猛威を振るい出してから、保育園や幼稚園でも、厳重なウイルス対策が行われてきました。
子どもたちが触る遊具やオモチャの消毒だけでも、大変な作業です。
ただでさえ忙しい保育士。
コロナ禍前でさえ忙しくてクタクタだったのに、未知のウイルスにまで対応しなければならなくなってしまいました。
クラスターが発生すれば、保育園や幼稚園は休園に。
先生も感染の恐れがありますが、それ以上に休園対応が大変で、これなら普通に開園してほしいと思ってしまう先生も・・・。
仕事は増えるのに、保育士の人数や給料は変わらず。現場はすっかり疲弊してしまっています。
福山市だけでなく、全国各地で保育士の増員が行われることを祈るばかりです。
そもそも、保育士の人数が無茶?
保育士の最低人数(配置基準)は、国で決められています。
国が定める配置基準は、保育士1人につき、0歳児は3人。1~2歳児は6人。3歳児は20人。4歳児以上は30人。まで見ることができます。
30人の4歳児を一人で見る。それがどれほど大変なことなのか、しっかり考えているのか不思議でなりません。
4歳児30人を近くの公園に保育士1人で連れて行ったとして、はたして安全にたどり着くことができるのでしょうか。
その結果、おきざりなどの事件が起きてしまうことになると言っても、過言ではないでしょう。
ちなみに、国の定める配置基準とは別に、自治体が定める配置基準があります。
例えば横浜市。保育士1人につき、0歳児は3人。1~2歳児は4人。3歳児は15人。4歳児以上は24人。
国の定める基準よりも厳しい基準を設けることで、保育の質を上げているのです。
保育士を増やしたくない保育園側の事情
保育士1人雇うと、それだけ人件費がかかってしまいます。
保育園は、儲けを出さなければ、子どもたちのオモチャ1つ買ってあげられません。
甘い汁を吸いたい・・・という事業所もあるかもしれませんが、それ以前にカツカツで回している園も多く存在するのが現状です。