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新型コロナ、子どもの重症化が少ないのはなぜ?

2020.06.05 |

6月1日から本格的に学校が再会された地域は多いでしょう。2月からのコロナ禍を振り返り、子どもは新型コロナウイルスに感染しても無症状の子が多く、重症化しにくいというデータが出ています。
なぜ子供はコロナに耐性があるのでしょうか?
第2波が来る前に検証し、もうこれ以上学習の遅れが生じないようにしてほしいですね。

世界中を見ても子どもの感染例は少ない

子どもが感染するケースが少ないことは世界中で報告されています。中国・イタリア・米国の調査では感染者が確認された年代で、18歳未満は2%に満たないそうです。
しかも9割以上が無症状か軽症、中程度の症状だと言います。ただ、中には重症化する子供もいますが、極め少ないとのこと。
イギリスの新聞紙ガーディアンによると、4月半ばから小学校などを限定再開している欧州地区は、学校を介した感染拡大の兆候は見られないとのことでした。

子どもは鼻でウイルスがとどまる?

米国バンダービルド大学のティナ・ハータート教授は、感染した子どもの多くは、ウイルスが鼻にとどまっている可能性がある、としています。
最近では、この説を裏付けるような論文が米国の医師会雑誌に掲載されました。
新型コロナウイルスは人の細胞に侵入すると「ある特定の受容体」とくっつきます。この「ある特定の受容体」を、過去に採取して保存しておいた鼻の粘膜の細胞を使って調べたところ、10歳未満の子どもは最も少なく、年齢が上がるにつれて増えていたとのこと。
要は、子どもは新型コロナウイルスとくっつく受容体が少ない、ということになります。
しかし、感染拡大を防止するために、初期の段階で多くの学校や保育施設が閉鎖されてしまったため、感染者も少なく、検査を受けている子どもも少ないです。そのため、「結論付けるのはまだデータ不足」としています。
ですから、子どもは抵抗力が強いのか、症状が出ないだけか、まだまだ分からないことが多いとのことです。

一斉休校や登園自粛は流行阻止効果に乏しい?

日本小児科学会は、今回の学校の一斉休校や登園自粛の効果はあまりなかったのではと、しています。一方で、医療従事者が子どもの世話のため、仕事を休まざるを得ない状況になり、これが結果的に死亡率を高めた可能性があるのでは、とも言っています。

休校や登園自粛によって、子どもの心身に悪影響が及ぶ方が重大

新潟大学の斎藤昭彦教授は、子どものデータが少ないので評価は難しいが、学力の低下や屋外活動の減少など社会的な交流が減ったとこにより、うつの傾向が出たり家庭内暴力や児童虐待のリスクが高まる、としています。これ以上の休校措置は、子どもの心身への悪影響の方が重大、としています。
先日、9月入学の断念が話題になりました。もうこれ以上学びの遅れや友達との交流が減らないように、子どもの心身を守って行けたらいいですね。

2020年6月2日(火)朝日新聞朝刊より出典