目指せ保育士!保育スクールパーフェクトガイド

目指せ保育士!保育スクールパーフェクトガイド menu

一時保育所の児童の暴力を減らす取り組み

2021.04.09 |

山形県中央児童相談所の一時保護所で、子どもの暴力を防ぐ取り組みが行われており、効果を上げているとのことです。
虐待やネグレストで傷付いた子ども達の心を救っているとのことです。

2年前に導入「安全委員会方式」と「魔法の言葉」

魔法の言葉とは魔法の言葉とは「たたかない、口で言う」「やさしく言う」「相手が悪くてもたたかない」の3つ
山形県中央児童相談所ではこの3つの魔法の言葉を合言葉とする「安全委員会方式」を導入し注目されています。

一時保育所ではその他にも子ども一人ひとりと月2回以下の面談しています。面談では、暴力をしたか・されたか、体を触ったか・触られたか、暴力を見たりきいたりしたことがあるか、この3つを主に聞いています。
他にも不安なことやどんな夢を見るかなども聞いているとのことです。

聞き取りの結果は毎月行われる安全委員会で報告され、子どもの行動や対応などを話し合います。

保護された当初は暴力的な行動が多く扱いに困った子どもでも、根気よく魔法の言葉を使って働きかけることで、暴力が減ったとの報告があります。

虐待などで児童相談所が保護した子ども達が最初に身を置く「一時保育場所」

2020年4月現在、全国に143か所ある一時保育場所。保護は原則2ヶ月ですが、1年に及ぶ子もいます。
一時保護は、子どもたちが安心して過ごせ、また来たいと思える場所であることが望ましいです。
ここで信頼できる大人たちと出会うことで子どもたちも変わるのです。
ただ、人権侵害に近いような厳しい罰則があるところもあり、指摘される保護所もあるとのことです。

「安全委員会方式」は、今では全国で33の施設が導入しています。児童相談所で導入するのは、山形県中央児童相談所が初めて。
最初は事務作業が増えることを懸念して反対する職員もいたそうですが、導入から2年ほどしたら子ども達が変化していき、とても手ごたえを感じているとのことです。
保護所の職員さんには本当に頭が下がる思いです。

子どもにとって「自分を大切にしてくれる場所や大人との出会い」

保護される子ども達にとっては、家庭は安全な場所ではなかったし、自分を守ってくれる大人が周りにいなかったことで、とても傷ついています。
一時保育所はそんな子ども達のよりどころとして、安心安全な場所を提供し、信頼できる大人と絆を深める場所でもあります。今後も大切な役割をになっていくことでしょう。

2021年3月25日(木)朝日新聞朝刊より出典