10月1日から始まった幼児教育・保育の無償化。保育園や幼稚園の利用料の負担は減りました。しかし、子育てにお金がかかるのは、その時期だけではありません。
子育て中の保護者が本当に必要としている支援とはどんなことなのでしょうか?
朝日新聞のデジタルアンケートの結果を見てみましょう。
経済的負担以外ではこんな負担を感じる
1位:仕事との両立が難しい
保育園は増えたし、企業も短時間勤務などで育児中の保護者をサポートしていますけれども働きながら子育てをすることは想像以上に大変なことです。
2位:体力的・精神的な疲れが大きい
上記のよに仕事との両立は並大抵なことではありません。夫婦のどちらかが専業主婦・主夫でも育児は体力的精神的に非常に疲れます。
3位:自由な時間がない
子どもがいない時はある程度自分の時間を確保でき生活にメリハリを付けられたのに、子どもができてから何も自分の時間が取れずストレスが溜まる保護者はたくさんいます。
4位:親同士の付き合い、PTA、学校行事などがわずらわしい
夫婦でフルタイムで働く保護者が増えた今。PTAが学校行事のたびに休みを取るわけにもいきません。
5位:頼れる家族や親族が近くにいない
親や親戚が近くにいれば頼れるかもしれません。しかし、そうでない人にとって短時間でも気軽に預けられない状況はストレスを生みます。
6位;配偶者が家事育児に協力的ではない
現代の50代以降の男女よりはだいぶ男性も協力的になったようです。しかし、まだまだ育児は女性の仕事という考え方が多いのは事実。男性の長時間労働が減らないため、家事育児に参加したくてもできない現状があるのでしょう。
本当にお金がかかるのは高校・大学。でも・・・
デジタルアンケートによると、子育ての費用のうち、小学校や中学校は義務教育機関があるのでなんとかなるとしても、本当にお金がかかるのは高校や大学、という意見がが多かったようです。
また、塾や習い事にかかる費用もバカにならず、子どもが産まれてから約20年前後はお金との闘い。
ただ、高校生・大学生を持つ世帯は年齢的にもう子どもを授かることは難しいかもしれません。政府は早急に子どもを増やしたいのでしょう。ですから、幼保無償化はまだ子どもを授かれる年代の人へのアプローチです。
このたびの幼保無償化で、未就学児の支援策は始まったばかりです。これは、子育て世帯への少子化支援なので、これで子どもをためらっている人が産もうかな、3人欲しいけど2人であきらめる、という世帯がなくなれば、少子化が少しずづ解消されていけばいいですね。
2019年10月6日(日)朝日新聞朝刊