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幼保無償化は子育て世帯の負担軽減になるのか?

2019.10.18 |

いよいよ始まった幼保無償化。本当に子育て世帯の負担軽減になるのか、もっと先にやるべきことがあるのではないかと、賛否両論が渦巻くまま、見切り発車をした形になっており、混乱する現場もあります。

社会全体で子育てしようという意識改革にはなる

社会全体で子育てしよう、みんなで負担しよういう考え方になってきたのはいいことかもしれません。今まで税金は高齢者のために使われてきたことが多く、やっと子育て世帯に回ってきた感覚があります。
都市部や地方、共働きや専業主婦世帯など関係なく無償化することに意義はあります。

待機児童の解消が先では?

ただ、子育て世帯やプレママ・プレパパの意見は待機児童の解消が先、と考える人が多いです。働きたくても保育園に入れなければ働くことができません。今回無償化は3歳児から。0歳からにしてくれないのはなぜ?という意見も多いです。
0歳から2歳児まではとにかく成長が早く、ベット・ベビーカー・洋服・おむつ・おもちゃなど次から次へお金がかかります。

保育士さんの待遇改善だって重要

日々頑張ってくれている保育士さん。待遇の低さが問題視されて久しいですが、待遇が改善された実感はあるのでしょうか。
いつも疲弊しきっているように見受けられ、でも他人の子を責任をもって預かるという気を使う仕事をしています。事故につながらないか心配ですし、保育士さんだって人間。声を荒げたり手を上げたりしたくなることだってあるのではないでしょうか。あまりの忙しさから実際に虐待に繋がっているケースもあるようです。
親の要望も多く、ストレス過多で休職する人もいると聞きます。保育士の待遇改善にもっと税金を使うべきでは、とう声も多いです。

育児を終わらせた世代からは不公平感も

50代以降の人からは「私たちは努力して保育料をやりくりしてきたのに」という人もいます。自分たちも税金を払います。今、高校生・大学生の子どもをかかえる世代。子どもに一番お金のかかる時期です。どうして恩恵にあずかれないのか、と感じる人もいるでしょう。

10年、20年経って、本当に出生率が上がるのかどうか。

最大の目的は少子高齢化の改善です。近年、子どもの出生率は毎年のように最低を更新しています。これで若い男女が「結婚したい、子育てしてみたい」と思うかどうかが重要。10年後、20年後はどうなっているんでしょうか。

2019年9月29日(日)朝日新聞朝刊より