目指せ保育士!保育スクールパーフェクトガイド

目指せ保育士!保育スクールパーフェクトガイド menu

予防接種を受ける意味とは?

2019.12.20 |

子どもが産まれたら生後2か月頃ころから始まる予防接種。2020年からは、定期予防接種は10種類、任意接種で4種類の予定となっています。ひとつの予防接種が完了するまで3回、4回と受けなければならないものも多く、予防接種が押し寄せる日々を過ごすことになります。

そもそもワクチンとは?

ワクチンには2種類あります。感染症の原因となる細菌・ウイルスの病原性を弱めた「生ワクチン」、そして細菌・ウイルスを殺して必要な成分を取り出した「不活化ワクチン」。
これらを注射などで体内に取り入れると、その病原体を攻撃する免疫ができます。もしその病原体が体内に入ってきても、免疫があれば増殖を抑えられることになります。そうすれば重症化は防げます。
ワクチンで防げる病気のことをVPDといい、子どもたちをVPDから守るためにも、予防接種は必ず受けた方がいいでしょう。

予防接種の歴史

予防接種が法律化されたのは1948年。戦後、海外から引き揚げてくる人がさまざまな感染症を運んできたうえに、社会情勢の悪化などもあり、感染症が大流行しました。
世界の歴史を見ても、疫病が大流行して大量に人が亡くなったことがしばしばありました。また、アマゾンなどの原住民が文明の進んだ人たちを交流を持ったとたん、たちまち感染症が広がった、などという話も聞きます。
戦後当初の予防接種は12種類ほどで、今ではなくなったペストや腸チフスもありました。

努力義務「A類」と努力義務のない「B類」

A類は集団で予防する必要がある病気です。感染すると重症化したり死亡する率も高いのが特徴。接種推奨範囲であれば基本的に無料で、自治体が発行する母子手帳などに接種券が付帯されているケースが多いです。

B類は、感染したら重症化する可能性のある持病を持っている子どもや、心臓などに重い病気がある子どもが対象です。多くの自治体で自己負担がありますが、接種をする子どもが多いです。

なぜインフルエンザ任意接種?

日本では1977年に予防接種法で小中学校でインフルエンザワクチンの集団接種が義務付けらました。しかし、重大な後遺症が残りって国に損害賠償を求める訴訟が相次いだこともあり、1987年から保護者の同意のある希望者のみとなり、1994年には任意接種に代わりました。
現在では重症化しやすい5歳未満、肺や呼吸器に疾患を持っている子どもは、接種を推奨しています。

HPV(子宮頸がん-ヒトパビローマウイルス)も任意接種に

2010年に公費で受けられる定期接種となりましたが、重大な副作用の報告が相次ぎ、今でも副作用に苦しんでいる女性がいます。このことから、2013年には任意接種になりました。現在は小6~高1の女児が対象で、日本産婦人科学会及び関連団体は、接種を推奨しています。

2019年12月7日(土)朝日新聞Beより出典