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赤ちゃんの脳の発達に関わる大切なことー愛着の形成期

2019.09.13 |

2018年12月に成育基本法が成立しました。子育て中の夫婦やプレママ・プレパパにもあまり知られていないこの法律。保育士でも知らない人はいるでしょう。いったいどのようなものなのでしょうか。

成育基本法って?

日本産婦人科医会や日本小児科医会としては、長年の悲願だった法案の成立となり、各関係者には安堵が広がり、喜びの声が多く聞かれました。

子ども達を中心に考えた社会を作ろう、という理念を法律として言語化し表現したものです。
例えば、妊娠した時から始まり、出産、育児にかけて、切れ目のないような支援体制を確立すること、そして、子育てをしている世帯や母親を孤立させない仕組みをつくること、などです。
医療的な側面からのケアが出発点になっていますが、福祉と教育をしっかりと連携させて安心して子育てができる環境を整えていこうとするものです。

妊娠期を経て分娩をし、子どもが産まれ、両親が子育てをする-妊娠出産・子育てにはこのような連続性があります。妊娠初期からお腹にいる赤ちゃんの脳の発達はある程度分かるようになってきました。このような初期の段階からケアや支援をしていこう、という取り組みです。

実際のところ、成育基本法によって、どういうことが可能になるの?

よく「愛着の形成期」という言葉を聞きます。赤ちゃんとお母さんと触れ合ったり見つめ合ったりすることで愛情ホルモン-オキシトシンが分泌されるとされています。
元々は母親が母乳を出すために働くホルモン。それだけではなく、楽しい、嬉しい、気持ちいいなどの感情と結びついており、そんな時に脳で作られます。
このホルモンが分泌されると優しく幸せな気持ちになります。そのため、愛情ホルモンとか幸せホルモンなどと呼ばれています。

これは脳の発達にとても大切で、医療や保育の現場では当たり前に知られていることであり、科学的な治験に基づく知識として知られています。
しかし、そのような知識に乏しいままいきなり母親になるケースもあります。乳幼児期の愛着の形成は非常に大切であるということを一般社会に広く知ってもらいたい、そのような活動をしていく予定です。

愛着ホルモンが不足すると人格形成に影響が

暴言を吐いたり暴力をふるったりすると脳が委縮すると言われています。また若くて知識が乏しい人が妊娠出産を経て、頼るものはスマホだけとなってしまい、誤った知識を信じてしまったりするケースもあります。
そんな中で重要時期に大切な愛着の形成に支障が出ると、赤ちゃんの発達に悪い影響を及ぼしかねません。
若年・未婚で妊娠出産し途方に暮れる母親もいます。女性に負担が偏るのも特徴です。
十人十色の産後、さまざまな状況に対応すべく、産後のケアを中心に整備が始まっています。