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離乳食は「切り替える」ではなく母乳・ミルクに「足す」と考えよう!

2021.05.14 |

離乳食が始まると、子育ての悩みが一気に増えます。なかなか食べなかったり、進め方に戸惑ったり。
そんな離乳食ですが、食事に切り替えることとは考えずに、母乳やミルクに足すと考えると気持ちが楽になるかもしれません。

育児書やネット情報があてにならない!十人十色の離乳食

愛情込めて作った離乳食を口に運ぶと、プイっと横を向く・・・、やっていられない!とベビーフードを買って与えると高くつく・・・。
自分が悪いわけではないのに、愛情が不足してるから?母親失格?と気持ちが沈んでしまいます。

厚生労働省が2015年に乳幼児栄養調査を行っていますが、実に親の7割が離乳食で困ったことがあると回答しています。
原因としては「作るのが負担に感じる」「小食・偏食」「母乳やミルクの方を好む」などが挙がりました。

離乳食でつまづいてしまい、育児が負担に感じ、悩む親は多いとのこと。赤ちゃんにとって離乳食は最初の食事であり、親子で楽しく進められるような支援や情報の共有は必要です。

小児科医の話では、体重が増えなかったり、生後9か月頃を過ぎても食事を全く受け付けないなど極端な場合は、受診を進めているそうです。
とはいえ、離乳食に正解はなく、画一的な方法もありません。一人ひとりの発達に合わせて進めていけばいいのでは、としています。

離乳食は補完食であり、母乳・ミルクに「足す」もの

離乳食を「母乳やミルクから置き換える」と考えると負担になってしまい、思い通りに進みません。
「母乳やミルクではなりなくなってきた栄養素を足す」と考えるのがコツだそうです。

母乳やミルクは無理に減らさず、成長とともにハイハイやつかまり立ちなど、動きが活発になってくる赤ちゃんの栄養やエネルギーを食事で補っいくもの、と考えましょう。

これは、WHO(世界保健機関)が推奨している考え方でもあります。日本では、離乳食指導のもとになる厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」に2019年から盛り込まれました。

離乳食では母乳やミルクでは不足する「鉄分」と「エネルギー」を意識する

離乳食が始まっても、母乳やミルクには制限をかけなくてOK。食事で気にかけたいのは「鉄分」と「エネルギー」です。

母乳で育つ赤ちゃんは、生後6ヶ月頃から鉄分が不足します。そのため、鉄欠乏性貧血をおこすことも。
離乳食はどうしても与えやすい果物や白身魚から始めるので、赤身の魚や肉など、鉄分が含まれる食材を積極的に与えることをおすすめします。

ベビーフードを与えることに、「サボり」「楽してる」と考えないこと!

離乳食をおかゆから始める家庭は多いでしょう。おかゆに混ぜる粉末タイプの離乳食がたくさん売っているので、エネルギーのもとになる栄養素を追加できます。
また、フォローアップミルクを足すと、慣れた味に近くなるし鉄分も補給できるのでおすすめです。

実際、マニュアル通りに離乳食を与えようと頑張る必要はありません。よく食べる子もいれば小食の子もいます。
親にとって負担にならないやり方をみつけ、たのしく進めましょう。

2021年5月1日(土)朝日新聞朝刊より出典・引用しています。
https://www.asahi.com/