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新型コロナ、子どもはウイルスを取り組むたんぱく質が少ない?

2020.12.18 |

本格的な冬が到来し、徐々に感染者が増え始めている新型コロナ。緊張が続く毎日ですが、なぜか子どもはかかりにくいといされています。
今、世界中でその要因が調査されています。どんなことが分かってきたのでしょうか。

10代以下の感染者は全体の8%しかいない

子どもは元々無症状や軽症が多く、そもそも新型コロナにはかかりにくいのではと言われています。
厚生労働省の統計によると11月25日現在、10代以下の感染者は全体の8%しかいません。
日本を含む世界32件の研究結果を分析してまとめた報告では、感染者の割合は20歳以上を1とした場合20歳未満は0.56と半分近く少ないことが分かっています。
また日本小児科学会がまとめた報告によると、誰から感染したかが判明したケースでは、8割近くが両親や祖父母などからだったそうです。
まずは一緒に生活する大人が感染に気を付けることが、子どもを守ることにつながります。

子どもは新型コロナを取り込むたんぱく質「ACE2」が少ないのか?

新型コロナは、細胞の表面にある「ACE2」というたんぱく質にくっついて体内に入り込み、感染します。
このタンパク質は年齢が低くなるほど少ないという報告もあるそうです。
それだけではなく、免疫の働きが大人とは違う可能性もあるという専門家もおり、確実な理由はまだ見つかっていません。

ここで注意しなければならないのは、10~19歳の若年層に限っては20歳以上と感染割合はほとんど変わりないということ。子どもであっても10歳以上、小学生の高学年以上だと大人とかかりやすさは変わらないと考えましょう。

ただ、家族で子どもが先に感染した107例を調べたところ、他の人に感染させたのは1例だけ。子どもはかかりにくいだけでなく、周囲に感染させにくいことも分かっています。

乳幼児は大人よりも鼻の奥にウイルスがとどまっている可能性がある

新型コロナを発症した子どものうち、5歳未満の子の鼻の奥を調べたところ、18歳以上の人よりも10~100倍ものウイルスが見つかったとのことです。
鼻の中のウイルスが多いのにもかかわらず、なぜ周りの人にあまり感染させないのかは分かっていません。

これからさらに寒さが増すとウイルスは活発に活動します。第三波も襲来中。でも感染対策を十分に取って、保育園や幼稚園、学校などの行事はなるべく開いてほしいと小児科医は語っています。
今年5月の緊急事態宣言で、子どもの園や学校が休校になった結果、さまざまな弊害が起きたとも言われています
もし感染していてしまっても、園が学校、子どもたちを責めないことです。

2020年12月6日(日)朝日新聞朝刊より出典