目指せ保育士!保育スクールパーフェクトガイド

目指せ保育士!保育スクールパーフェクトガイド menu

増えている!赤ちゃんの誤飲

2020.01.10 |

2019年の赤ちゃんの出生数が87万人に達しなかったというショッキングなニュースを耳にした方は多いでしょう。
一方で団塊の世代と言われる1947年生まれ、72歳の方は、220万人ほどいるとされています。
共働きが当り前になった現代、赤ちゃんが祖父母の家に行って面倒を見ることはよくあること。そんな中、祖父母の薬を赤ちゃんが誤って飲んでしまう事故が増えているとのことです。

特に増えている薬の誤飲

消費者庁のなかにある消費者安全調査委員会が分析したところ、2014年から2017年の間、5歳以下の子供の薬の誤飲事故は30,385件もあったとのことです。
ほとんどが自宅で起きており、次いで実家や親戚宅が多いとのこと。
多い発生月は12月、8月、1月。これは長期休暇を利用して実家に帰省したり、親族宅に遊びに行ったりすることが多いからでしょう。
月齢は、1歳児が50.7%、2歳児が24%、0歳児が16.6%とのことでした。

実家の祖父母や叔父叔母のは食後に薬を服用している人が多く、一般的にダイニングやリビングの分かりやすいところに置いてあるでしょう。当然子供も手の届きやすい位置にあることがうかがえます。
大人が手に取って飲んでいる姿を見て、興味を持って真似したくなる月齢でもあります。

自分で動けるようになるハイハイ期から2歳児までは特に要注意

子供はめまぐるしく変化し、驚くような早さでどんどん発達・成長していきます。先週までできなかったことが今週はできるようになるなんてよくあること。先週まで届かなかった場所に手が届いたり、できなかったことができるようになったり。親はその度に対応を考えなくてはならず、まるで知恵比べです。たまにしか接しない両親や親戚は、自分も子育て経験があるにもかかわらず、年齢を重ねるとそこまで対応ができなかったりするものです。

子供の成長の特徴と誤飲を防ぐための手立て

●生後6ヶ月~1歳半頃

身近にあるものを何でも口に入れたがります。おもちゃをべろべろとなめまわしている姿をよく目にすることも。ただ、手先が器用なわけではありませんので、歯で咬みちぎろうとしたり、チューブや容器に入ったものをそのまま口に持って行くなどしてしまいます。
こうした誤飲は、子供の手の届くところにおいてあったケースがほとんど。大人しか手の届かない所に置くなどする必要があります。

●1歳半~2歳頃

ちょろちょろと動き回る上に、行ってはいけない、やってはいけない、という大人が注意しても意味が通じない月齢です。周囲への関心が高まり、大人の真似をしたがる月齢でもあります。
1歳の時は届かなかったテーブルの上でも、椅子の上に乗ったりして取ることができるようになります。引き出しを開けたり、カバンの中を探ったりもするようになります。
引き出しを開けないようにベルトを取り付けたり、絶対に手の届かない所に置くなどする必要があります。

●2歳頃から

魔の2歳児という言葉があるとおり、目を離したすきに何をするか分からない月齢。親も常に見張っていなければならず、疲労が蓄積します。
おいしそうな色の洗剤などの誤飲も多い月齢。大人が錠剤を取り出して飲んでいる姿を目にして興味を持って真似しようとします。
子供の見ている前で引き出しにしまっても、「あそこにある」「大人はよくここを開ける」と理解して開けようとすることも。
同じく、引き出しを開けないようにベルトを取り付けたり、絶対に手の届かない所に置くなどする必要があります。

2019年12月25日(水)朝日新聞朝刊より出典