平塚市内で保育園等の保育施設を運営する社会福祉法人が昨年夏から実施している保育資格セミナー。
令和4年度前期の保育士資格試験で9人の合格者が誕生しました。
受講料無料の地域貢献事業でありながら、予想外の好結果に平塚市職員含め関係者は驚きを隠せない様子です。
地域貢献として保育士資格セミナーを開講
平塚市内で4つの保育施設を運営する社会福祉法人「真幸会」。
「保育士不足の解消と女性のキャリア応援。この2つの課題を解決する地域貢献として保育士資格セミナーを始めた」と同法人の真壁洋道理事長はその取組の意義を話しました。
保育士資格取得の通信鋼材の受講料の相場は数万円。
大学や専門学校で勉強をしようとするとさらに多大な費用がかかります。
そんな中今回ご紹介している保育士資格セミナーはテキスト代の1650円のみで、地域貢献事業のため受講料は無料です。
講師は法人職員・テキストは手づくり
講師を務めるのは独学で保育士試験に合格した経験がある同法人職員。受験者目線のわかりやすい教材を手作りで用意しました。ご存知の通り保育士資格試験は年々社会情勢や法律の変化に伴う試験対策のアップデートが必要になります。
テキストづくりを手がけた職員も
「社会情勢、法律の変化に伴う試験対策のアップデートや試験毎に設問解説を用意するのが大変だった」と話しました。
昨年の夏に行を開始し、今年3月までの2着まで延べ30人が受講しました受講しています。
令和4年度前期試験で9人が合格し、合格率は30%。
昨年度の前期試験の全国の合格率が18.7%なので、高い合格率です。
これからも続くであろう講師を務める職員の苦労と受講者の努力が実を結んだ結果といえます。
現在3期の保育士資格セミナーを13人が受講中で、約1ヵ月と迫った後期試験20人が挑戦する予定です。
受験者の声
今回合格した受講者の声をご紹介しましょう。
・専業主婦/30代
2人の子育て中でそろそろ仕事を再開したいと思い資格取得を目指しました。
講師の説明がすっと頭に入った瞬間があり楽しく勉強できました。ここに通って良かったと思っています。
・パート/30代
2年前から書籍で独学で学んでいましたが1人だと情報交換もできませんできず、なかなか勉強が先に進みませんでした。
セミナーに参加することで楽しく勉強ができ合格につなげることができました。
市からも喜びの声
「湘南で子育てするなら平塚市」のキャッチフレーズを掲げており、2年連続で待機児童ゼロを達成している同市。
待機児童ゼロという受け皿を増やしたからこそ保育士の増員が不可欠となっています。
そういった背景があるため、平塚市保育課の山崎淳司課長は「真幸会さんの取り組みは、市内初のこと。独自に保育士確保策を講じていただき、市としても大変ありがたい」と話しています。