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なぜ子どもはコロコロと何度も寝返りを打つの?

2020.06.19 |

寝ている間にコロコロと自由自在に動き回る我が子を見て、どうしてこんなに寝相が悪いのだろうと思ったことはありませんか?
一方で、長く深く眠れる子どもを羨ましく思うこともありますね。
子どもが寝相が悪いのには、きちんとした理由があるのです。

身体の動きをコントロールする「運動野」が未発達

人は寝ている間に寝返りを打つのは普通のことです。
脳内には体中の動きをコントロ-ルする「運動野」という部分があり、これが寝狩りをコントロールしているとされています。
子どもはこの「運動野」が未発達のため、寝返りをたくさんうつと言われています。
成長に従って運動野が成長し、中学生頃には寝相がよくなってきます。

寝返りをうつ「ノンレム睡眠の時」と「レム睡眠からノンレム睡眠に切り替わる時」が多い

人の睡眠には2種類あることは知られていますね。

★レム睡眠:身体は眠っているけれども、脳は覚醒している
★ノンレム睡眠:身体も脳も眠っている

レム睡眠とノンレム睡眠を1セットとすると、大人は1セットが90~120分。
それに比べ、乳幼児は40分~60分とされています。

大人の睡眠時間は6~8時間。一晩で3~6セット繰り返されます。
一方で子どもの睡眠時間は10時間ほど。一晩で10~15セット繰り返されます。

子どもはノンレム睡眠の時間が長く、レム睡眠からノンレム睡眠に切り替わる回数も多いです。そのため、寝返りの回数が増えるのです。

寝返りによって質の高い睡眠は保たれる

同じ姿勢でずっと寝ていると、身体の一部に負担がかかり血流が悪くなります。しびれや痛みの原因にもなります。寝返りをうつことで姿勢を変えて、身体への負担を分散させることができます。
また、寝ている間は体温が上がり汗をかきます。寝返りをうつことで、布団と身体の間に隙間ができるので、体温が調節されます。

寝返りが多い=良い睡眠ができている

寝返りが多いということは、質の高い睡眠ができているということです。ですから、寝返りを防ぐことはせず、自由に寝返りがうてる寝室環境を整えてあげましょう。
寝返りを打たない月齢の赤ちゃんならベビーベッドでいいでしょう。しかし、
寝返りをうつようになったら、ベビーベッドでは自由に動けません。大人と一緒に布団を並べるなど工夫をしてあげましょう。

ただし、頻繁にいびきをかいている子どもは注意が必要です。睡眠時無呼吸症候群が疑われるため、日中に眠気が襲ってくるようなら、一度病院で診てもらいましょう。

2020年6月6日(土)朝日新聞朝刊より